三部作を全部通した後から振り返ると、この 1 作目の位置ははっきりする。粗削りではあるけれど、世界観と仲間の足場をきっちり組んだ起点だった。序章としての手応えがある一本だ。
世界観、仲間とのドラマ、物語のスケール感。この三つで 89 点とした。
- ジャンルアクションRPG / サードパーソンシューター
- 開発元BioWare
- 発売元Microsoft Game Studios(Xbox 360版)/ Electronic Arts(PC版以降)
- 発売日2007年11月20日(北米)
- 対応機種Xbox 360 / PC / PlayStation 3
- プレイ機種Xbox 360
- プレイ時期2009年11月
- クリア状況クリア済み
コーデックスを飛ばさずに読んだ
種族設定と、銀河の歴史を集めたゲーム内用語集「コーデックス」を読み込むことに深く入った。トゥーリアン、サラリアン、アサリ、クローガン、クォリアンにそれぞれ文化と歴史と技術水準があり、銀河文明の中心都市シタデルにある評議会の議場でその力学が動く。
コーデックスを飛ばさず読む対象として扱える RPG は限られている。SF のガワでそれを成立させた BioWare の手腕が見える作りだった。
TPS に RPG を重ねた手触りが、当時は新鮮だった
戦闘システムは当時として新鮮だった。TPS の操作感に RPG の能力選択を重ねるハイブリッドは 2009 年時点で珍しく、後年から見れば粗があったとしても、初見の体験としては問題にならなかった。
六輪の惑星探査車マコでの探索も楽しめた。シリーズ全体で賛否が分かれる要素だが、自分は未知の惑星を走るロマンのほうを優先して受け取れた。
ギャレス、タリ、リアラ
印象に残った仲間はギャレス、タリ、リアラ。BioWare の関係構築の設計が、SF の枠組みでそのまま活きていた。
中でもリアラとのロマンスは、ストーリー細部の記憶が薄れた今でも残っている。拠点となる宇宙艦ノルマンディー号で少しずつ距離を縮めていく過程そのものが、この作品の芯の一つだった。
物語の細部は、ほとんど残っていない
一方で、物語の細部はほとんど思い出せない。終盤の大きな判断については自分がどちらに倒したかだけ覚えているが、中盤の重い分岐でどう決めたかも、対話重視と強硬路線のどちらに寄せたかも、今は記憶にない。
覚えているのはシェパードが男で、工学・狙撃寄りの構成だったことくらいだ。選択肢の細部より、体験全体の手触りのほうが残るタイプのゲームだった。
1 に戻る動機は、もう湧かない
その後 2022 年の Legendary Edition では 2 と 3 だけをプレイして、1 はスキップした。Xbox 360 で一度通した記憶があれば十分だという判断だった。
今もう一度 1 をプレイしたいかと問われれば no になる。シリーズの高峰は 2 にあった印象が強くて、1 に戻る動機が湧かない。粗削りも含めて、1 は 1 で完結している。
三部作の序章としての位置
89 点は、世界観と仲間と物語のスケールでこの限度に届いたという意味だ。下げる理由も上げる理由も特にない。三部作の序章として確かな足場を組んだ一本、というのがこの作品の位置になる。